Art Park #51
2003/12 発行

Cover
重要文化財
白地黒掻落龍文瓶
磁洲窯 北栄時代 12世紀
H.40.8cm D.21.5cm
白鶴美術館所蔵

磁洲窯陶器の最高傑作。磁洲窯の装飾は牡丹や唐草など植物文が多く、
このように龍文を主文に描いた作品は本例とネルソンギャラリーの龍文瓶など数例だけである。
大きな爪をもち、天空を悠々と歩む龍の姿が実に緻密に描かれている。
胴の鱗文、背のたわむ体毛、コイル状に巻き込んだ尻尾はていねいに表現されている。
全体に修復が施されており、早い時期の出土品と考えられる。
磁県観台鎮窯から本例に似た掻落し龍文盤の破片が出土しており、
この作品も観台鎮窯作の可能性がある。(弓場紀知)

写真資料提供:富山市佐藤記念美術館


CONTENTS

■アートガイド / 美術館・博物館・ギャラリー

■ミュージアムレビュー / 教育施設としての植物園
~学校教育との連携や、独自のプログラムを実践~
普及とはリスクと一緒に。意義を持つこと - 中川 美沙緒

■ダイアリーノート / 脳内暗箱ぐるぐる日記 ~インドふらふら帳の日記より~
右脳が痺れ、心がさわぐ。2ヶ月後 - 田原 幸二

■スクールレポート / 生き物ふしぎいっぱい-ぼくら生き物たんけんたい-
地域の自然を生かし、豊かな感性を育てる
「総合的な学習の時間」の取組みから - 伊藤 恵子

■アートレビュー / 「いなみ国際木彫刻キャンプ 03」を解き語る
一地平上で同時に見せる視覚的なハイブリッド - 長谷川 総一郎

■Editing Note / アートパークは皆様と共に
作品から拡がる気持ちは皆様の気持ちと一緒に - 宇尾 繁樹
 
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